そういえば、自分が読んでいる本について記事を書いたことがなかったので、自分の知識定着も兼ねて、要約記事を書いてみようと思います。
今回紹介するのは、「ライフシフト 100年時代の人生戦略」です!!
目次
人生100年時代においてライフステージは様々になる!
まずこの本における一番大切な考え方ですが、ライフステージの考え方を変える必要があるということです。
従来は、教育→仕事→引退の3ステージで人生を送っていました。
日本でいえば、早い人で中学校~大学卒業までが教育期間、60歳~65歳くらいまでが仕事期間、それ以降が引退期間というような感じになりますね。
ただ、このモデルは平均寿命が80歳前後の時には成り立ちますが、100歳時代になると、引退期間が40年あることになります。
40年間果たして貯蓄や年金だけで生きていけるのだろうか。また、金銭的な問題だけでなく、家族、友人、健康などの問題もクリアしながら、豊かな人生を従来のモデルの通りで生きていけるのだろうかという問題提起がされています。
従来のように教育→仕事→引退のパターン通りではなく、教育→仕事→教育→仕事→引退といったように、仕事もライフスタイルも柔軟に変化する必要があると言います。
100年の間に、世の中は大きな変化を起こします。しかし、その変化を読むことは不可能であるので、その変化に対応できるように、環境に合わせた教育を再度受けなおし、自分の仕事も再構築していくことで、時代の変化に取り残されないような人物になることが求められるということです。
100年時代の資産とは?
資産には2種類あり、お金や家などの有形資産、家族、友人、健康、知識などの無形資産に分かれる。
100年時代の長寿の時代においては、特に無形資産の重要性が高まるといいます。有形資産の価値は、より良い無形資産を手に入れるための手段であり、それだけでは幸福にはなれないからです。
もっとも、有形資産と無形資産は切り離して考えることはできない。有形資産は無形資産を手に入れるのに役立つし、無形資産も有形資産を形成するのに役立つのです。
お金などの有形資産の役割はイメージがつきやすいですが、無形資産はどのような役割があるのでしょうか。それは以下の3つです。
①生産性資産
→人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ要素のこと。例えばスキルや知識。
②活力資産
→肉体的・精神的な健康、幸福のこと。家族、パートナー、友人関係や健康など。
③変身資産
→人生の途中で、変化と新しいステージへの移行を成功させる意思と能力のこと。多様性に富んだ人的ネットワークや新しい経験に対して開かれた姿勢を持っているなど。
さらに、それぞれの項目において重要だと思った部分を挙げます。
①生産性資産
・インターネットが広く普及したことにより、知識それ自体の価値がなくなっている。これからの時代においては、自分で経験し、課題に対処できるような人材になることが求められる。
・転職が一般的になる100年時代では、前職まででスキル・知識を手に入れるだけでなく、評判を手に入れることが重要になる。
②活力資産
・ストレスは活力資産における負債である。仕事に追われ疲弊していくと、活力資産、生産性資産は低下してしまう。それ故に、長い人生で資産構築ができなくなり、長く退屈な人生になりやすい。
③変身資産
・自分についてよく理解していることが大切。そういう人は、人生に一貫性を持たせる道を選びやすい。そして、変化によりアイデンティティは脅かされず、新しいステージで成功しやすい人になる。
未来の自分のことをしっかり考えてあげる~双曲割引~
お金の考え方としては、将来のためにしっかり貯蓄をしておくのが大切だと筆者は言います。
そうは分かっていても、なかなか貯金が増えない…なんて人は多いのではないでしょうか。
人間というのは、現在の問題には我慢できず、将来の問題には我慢強いという。これが「双曲割引」という概念です
例えば、ダイエット。減量には時間がかかり、忍耐が大切です。しかし、食事の後にデザートメニューを見てしまうと、ついつい注文してしまいますよね?
今日だけは、デザート解禁!と言って、明日からまたダイエットを頑張る!と言うわけです。でも、やっぱり明日も同じように「今日だけ!」と言ってデザートを食べてしまう…
お金の話でも同様に、「今日はちょっと贅沢を!」なんてやっていると貯金は貯まらないのは当然ですよね。
将来のおじいちゃん、おばあちゃんの姿になった自分を想像して、少しでも貯蓄を増やしていけるようにしましょう。
人生100年時代で何をすべきか?
ここからは、この本を俺が読んで思った重要なことについて、書いていきます。
この本での一番重要なメッセージは、
「自分の人生を良くするために、自分で自分の人生がどうありたいかを熟考すること。そして、これまでのロールモデルとは違って画一的なものではなく、各々が自分の好きな人生を選んでいける時代になっていく。(作り変えていく。)」
と思いました。
もはや、従来のロールモデルのような「教育→仕事→引退」という流れではなくなり、個々人が自由に生きていく時代に変わるということを言っています。また、そのニュータイプのロールモデルも表れてきていて、世界中にいます。
例えば、Youtuberなんかは新しいタイプの働き方ですよね。
そして、そのニュータイプを、我々はインターネットを通じて見て、マネすることができます。
マネをして、実験する、つまり行動する、経験することの重要性がより上がってくると思います。
将来どんな自分になりたいかをしっかり考えて、たくさんの行動を起こすことによって、様々なシチュエーションで活躍できる人間になっていくことを目指したいと思いました。
まとめ
冒頭でも述べましたが、本書は400ページもある、非常に読むのが大変な本です。
結構読書スピードの速い自分でも3時間くらいかかりました。
今後の人生について考えるにあたり、大切なことを書いてあるとは思いますが、論文のような印象も受ける堅い文章ですので、少し読みにくい人もいるかもしれません。
そんな方には漫画版も出ていますので、そちらをおすすめします。